●信心ライブ
「私の『性格改造計画』進行中」
金光教放送センター
(ナレ)おはようございます。今日は、新潟県・直江津教会の中西美由祈さんが、令和2年1月25日、金光教本部でお話しされたものをお聞きいただきます。
(中西)私は、小学校中学校と学校を休みがちで、一般的には「不登校」と言いますが、そういう時期を過ごしました。「なぜ学校に通えなかったのか」といいますと、仲の良い友達がいまして、その子の家庭環境の悩みを聞いているうちに、どんどんどんどん私自身が苦しくなっていきました。そして、朝、学校の支度をしていると頭痛が起きたり、腹痛になったりして、行けなくなっていました。
「こんな私は、もうこの世から消えてしまったほうがいいな」とまで思い、毎晩、神様に「明日の朝、目が覚めませんように…」と、本気でお願いして眠りにつくのですが、必ず次の日、朝、目が覚めるんですね。今思えば、「何てご無礼なことをお願いしていたんだろう」と思うのですが、当時の私は、本気でお願いをしていました。朝、目が覚めると、絶望的というか、「何で目が覚めるんだろう」と。こんな感じで、暗い時期を過ごしました。
中学3年生の時に、進路を決めなくてはいけない時期になりまして、学校に通えていないということもあり、学力は本当に低く、私立のほうも受験するように勧められました。その勧めてくださった高校は、女子高で、家庭科の被服コースがあるのですが、先生はそこをしきりに私に勧めました。私は、学校に通えていませんでしたが、家庭科と美術はすごく好きで、成績もそこだけは良かったんです。小学生の頃から、手先を使って何かを作るということが得意で、先生からは、「この学校に行くしかない。お前にはここが合ってるんだ」とまで言われました。
そして、受験の日が来ました。高校まで送ってもらい、受験をしました。
そして後日、中学校の方に合格通知が届きました。すごくうれしかったですね。「こんな私でも合格できたんだ」という喜びでした。担任の先生も、とても喜んでくださいました。
中学3年生の春休みといえば、高校入学までが長いんですけれども、「私、この機会に変われる」と強く思いまして、私はそれを「性格改造計画」と名付けました。「性格改造計画で、今までの弱い自分を変えたい。生まれ変わるんだ」ということを強く願いまして、それで、それまでの自分だったら絶対しなかったということを、「むしろやろう。進んでやっていこう」というふうに意識しました。
確か合格発表の次の日だったか、その日だったか、まず髪を切りに行きました。それまで外見とかを意識をしたことがなかったので、眉毛を整えるということもなく、父からもらった太い眉毛を、その時に一緒に整えた記憶があります。そんな感じで、見た目から思い切って変わって、「中学生までの自分とは違うんだ」というふうに、外から生まれ変わるスタートを切りました。
その頃、父から、「天と地の間に住む人間は、神様の懐に包まれているんだよ。だから、どこにいても、神様が守ってくださるからね」という話をよく聞いておりました。それまでもきっといろいろ神様の話をしてくれていたとは思うんですが、この時初めて、神様の温かさを感じることができたように思います。それまでの私は、人の目が気になって、お買い物にも一人で行けませんでした。それでも勇気を出して、一人で買い物に行ってみることにしたんです。一歩家を出ますと、案外平気で、人の目なんか気にすることもなく歩くことができました。その道の上を歩いていると、自然と神様の上を歩かせてもらっているという気持ちになり、空を見上げると、神様に包まれていると感じました。それまでとは全く別の、キラキラした街の景色でした。今でもその時のことを覚えています。
そして高校で出会った友人とは、いまだに連絡を取り合っている仲です。一生の友にも出会うことができました。
神様は無駄事はなされないとよく言いますが、まさにそうだなと思います。不登校を経験したからこそ、今のこの私が作られているんだなと。まだまだ足りないところはあるんですけども、今、私はとっても幸せな毎日を送っております。
何歳になっても、人は、刻々と生まれ変わっています。ですから、またここからですね、昨日より今日、今日より明日と、神様に心を向けながら、より良く生まれ変わって行きたい。「まだまだ性格改造計画実行中だな」というふうに思っております。
(ナレ)いかがでしたか。
「不登校を経験したからこそ、今の自分が作られている。幸せな毎日を送ることができている」という中西さん。小学校、中学校の頃の苦しかった時も、高校での新しい生活に向けて胸を膨らませている時も、ずっと神様に守られ続けてきたんですね。
そして今、中西さんは、3人の男の子のお母さんとして、子育ての喜怒哀楽を味わいながら、「昨日より今日、今日より明日へ。より良く生まれ変わっていきたい」と、奮闘の日々を送っておられるそうですよ。
さあ、私たちも、明日に向かって、今日を素敵な一日にしていきましょう。