シリーズ「あなたへの手紙」第2回「参拝時に必要なこと/子どもの喘息」


●シリーズ「あなたへの手紙」
第2回「参拝時に必要なこと/子どもの喘息」

金光教放送センター


 おはようございます。大阪府の堺市にあります、金光教おおとり教会の工藤由岐子くどうゆきこと申します。京都府にお住まいの佳祐けいすけさんという40代の男性からのご質問です。

 「僕は元々、宗教に関心がありませんでした。ただ最近、仕事のことや家族のことなどで色々と思うことが出来まして、心のよりどころが欲しくなりました。普段、金光教の教会の前をよく通りますので、入ってみようかと思うのですが、どうも敷居が高く勇気が出ません…。先に聞いておきたいのですが、教会に入るにはいきなりでは失礼ですか。時間のお約束をしてから行く方がいいですか。それと、初めての場合には、手続きなどもありますか」
 
 このようなお尋ねです。

 佳祐さん、ご質問ありがとうございます。教会の前をよく通っておられるのですね。確かに、知らない所に入るのは勇気が要りますよね。インターネットで見たとしましても、分からないこともあるかもしれませんね。
 金光教は、日本を中心に1500程の教会がありますが、どなたにでもご自由に参拝して頂くことが出来ます。前もってのお約束などは、しなくて大丈夫ですよ。教会が開いている時でしたら、遠慮なく訪ねてみて下さい。手続きとかもありませんよ。
 佳祐さんは、お仕事のことや、ご家族さんのことなどで、色々思われることがあって、心のよりどころが欲しくなったと言われていますね。教会には金光教の教師がいまして、どんなお悩みでも聴かせて頂いております。どうぞお気持ちを楽にして、よろしければお話し下さいね。
 教師は、お参りに来られる方お一人おひとりの思いや願い事をじっくり聴かせて頂きまして、お祈りをさせて頂きます。こんなことを話したらどう思われるだろうかとか、ささいなことを言うのは恥ずかしくないだろうかとかは、何も心配要りません。もちろん言いたくないことは、無理に言わなくて構いません。教会に足を運んで頂きますと、中の様子も分かって頂けるんじゃないかと思います。
 また分からないことがありましたら、何なりと教会の先生にお尋ね下さいね。何でも答えて下さいますよ。それでは佳祐さん、お体にも気を付けてお過ごし下さい。ご質問ありがとうございました。

 次に紹介しますのは、愛媛県の夏美なつみさんという20代の主婦の方からです。
 
 「私には小学校1年生の女の子がいますが、幼いころからぜんそくを起こしやすい体質です。学校もよく休むので可哀想になります。何度も繰り返すうちに、段々私がつらくなってきました。成長と共に治ると言われましたが、いつまで続くんだろうと思ってしまったり、目先のことしか見えなくなるのです。どう向き合っていけばいいでしょうか」
 
 このようなお悩みです。

 夏美さん、聴かせて頂きまして、ありがとうございます。あなたのお母さんとしての優しいお気持ちが伝わってきました。子どもさんが苦しそうにしている姿は、本当つらいですよね。
 実は、私も以前、夏美さんと同じ経験をしています。私には25歳の息子がおりますが、その子が小学校5年生くらいまで小児ぜんそくでした。一番ひどかった時期は幼稚園の年少組の時で、半分くらい休んでいたと思います。遠足や運動会のシーズンは、いつもダウンしていました。
 夏美さんのつらいお気持ち、よく分かります。打ち明けて下さり良かったです。私も最初は、慣れない子育てに随分戸惑いました。でも、今だから言えることなのですが、息子は何年もよく病気に耐えてこられたなと思います。夏美さんの娘さんも、よく頑張っておられます。子どもさんは多分、自分がお母さんに心配を掛けているということを、ぜんそくの発作が起きる度に感じておられると思います。
 かつては私自身も夏美さんと同じような気持ちでしたが、ある時、私の顔を子どもが悲しそうな目をして見ているのに気付いたんです。ハッとしまして、思わず息子をぎゅっと抱きしめました。「大丈夫だよ! 治るよ」という言葉が自然と出ました。すると子どもは、のどがヒュルヒュルいいながらでも、私の胸に顔を付けて、穏やかにすやすやと眠り始めました。抱きしめられていると、あったかいですもんね。子どもの寝顔を見ながら、私もいつの間にかウトウトしていました。その時は、大変な中にも緊張が溶けるようでした。夏美さんもぜひ、スキンシップを増やしてみて下さい。お勧めですよ。
 子どもさんは、いずれはお母さんの手から離れて、巣立つ日が来ます。子育ては永遠じゃありませんので、幼いお子さんとの今の関わりを大事になさって下さいね。
 振り返りますと、うちの息子も長い間ぜんそくで苦しみましたが、そのことがあったから、辛抱強い子に変わらせて頂き、人を思いやる気持ちにもならせて頂いたように思います。経験は全て、無駄にはならないのです。乗り越えさせて頂きましょうね。神様が、いつも見守って下さっていますからね。これから先のことを楽しみにしていて下さい。
 それでは夏美さん、お体には気を付けて頑張って下さいね。お祈りしています。

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