●信者さんのおはなし
「一生死なない親に守られて」
金光教放送センター
(ナレ)兵庫県西宮市、香櫨園教会に参拝する田所由里さん、66歳。
教会から2キロ南に、さくら夙川という駅があります。名前の通り、夙川の河川敷は、春になると美しい桜が咲き誇り、たくさんの人が訪れます。穏やかで気品ある由里さんは、人々の心を和ませる優美な桜を思わせます。
専業主婦の由里さんは、現在、夫と2人暮らし。40年以上前、夫の祖父との出会いが金光教との出会いでした。祖父の姿がとても心に残っています。
(田所)主人の祖父が70歳の時に病気をされ、その時に信心されるようになりまして、大病が治って100歳まで長生きさせていただいたんですけれども、祖父の家にも大きな神棚がありましたし、義父の家にも立派な神棚がありました。
それで初めて金光教を知りました。
婚約した時は80代後半だったと思いますけど、その時から…最後は白内障で目がほとんど見えなくて、耳も最初から遠かったですので、そんな状態でしたけれども、朝晩1時間拝んでおられるんです、神様の前で。私の目には神様というような感じに映ってましたね。生きた神様という感じでした。
90歳を過ぎて白内障でどんどん目が悪くなって、目が段々見えなくなって、かすかに耳が聞こえるぐらいで、私たちが行って、こうやって手を握って、「こんにちは」って言うと、大きな声で、「よう来た、よう来た」って言って、いつも手を握ってくださっていたんですけど、「お前たちのことは守ってやるからのう」といつも言ってくださってたんです。だから、「あ、守ってくださるんだ」というのが実感としてありましたね。神様みたいな、目も見えない、耳もほとんど聞こえない…暗闇でずっといてて気が変にならないのかなと思っていました。若かったですから、まだ20代で。
あれだけ「神様のおかげや、おかげや」っていうことしか言ってなかったんで、「おかげじゃのう、おかげじゃのう」って、その言葉しか私は思い出せないぐらい口癖のように言っておられたんです。
(ナレ)由里さんは自然と信心するようになりました。教会にお参りし、先生から教えを聞いていくうちに、由里さんの中で神様の存在が確かになっていきました。
(田所)私の心の中に残っているのは、「神様は親で、一生死なない親の神様がいてくださるから」と言ってくださったんで、親に守られているような気持ちで神様に接しているかなと思います、私の心の中では。見守ってくださっていると信じています。
(ナレ)幼い頃、小児ぜんそくを患ったことがあり、あまり体が丈夫でない由里さんは、今日一日を元気で無事に過ごせるように、毎日神様にお願いします。
(田所)「どんなことでも神様に…小さいこと大きなこと関係なく、何でもお願いしたら良いようにしてくださる」って先生がいつも仰ってくださるんですけど、本当にその通りだと思いまして、私は心配なこと…何かあってもとにかく神様にお願いしているから、お届けしてお願いしてたら、ただそれだけで神様が全部良いようにしてくださるって私はすごく信じていますので、もう本当に心が楽です。神様が全て良いようにしてくださる、良いようにしていただけるので、「自分が」って無理に思わなくていいですし、心がすごく楽になります。神様にお任せしたら、結局何でも良いように今までしていただいているので、安心してお任せして、本当に楽になりました。
(ナレ)どんなことでも神様にお願いして毎日を過ごす由里さん。神様の働きをどのように感じているのでしょうか。
(田所)おかげっていうのは、私の中では数えられないくらいいっぱいなんです。毎日のことなんですけれども、毎日何もなく、寝付くこともなく、一日が無事過ごせたっていうことが、私の中ではものすごく大きなおかげなんです。呼吸器もあまり丈夫でないもんですから、息が楽に吸えるっていうことが、私にとってはものすごくありがたいことなんですね。
全てのことでおかげを頂いてるなと思います。毎日がおかげなんです。
おかげを頂かないと、お願いしておかげを頂いてないと回らないと言いますか、生活がきっと成り立っていかないんだと思います。
(ナレ)祖父や義父の信心を受け継いだ由里さんもまた、信心が代々伝わるように願っています。
(田所)子どもや孫たちにも、祖父や義父の願いは信心してほしいっていうことは、私たちが幸せに暮らしていってほしいっていうのが根底にあるからだと思うんです。それは、私が今こうやって信心させていただくようになって、すごくそれがよく分かるので、私も今度は、子どもや孫たちが、ずっと今までのように幸せに暮らしていってもらいたいと思うので、やっぱりそのためには信心が必要だと絶対思ってますので、信心していってくれたらうれしいって思ってるんです。
信心していたら生活が保障されてるっていうような感じなんです、私の中では。
(ナレ)喜びあふれる笑顔の中に、神様に守られている安心感がうかがえました。
どんな事も神様にお願いし、お任せして心が楽になるという由里さん。
曇りのない、澄み切った真っ直ぐな心が神様に届き、安心の毎日を過ごせているのだと感じました。